【管理方法】多肉植物を初めてお迎えしたら

多肉植物初心者さん向け

私は長野県で多肉植物を栽培し、
イベントや農産物直売所で苗を販売したり
寄せ植えのワークショップをしています。

お越しいただく方の中には、
「どうしてもうまく育てられない」
というザックリとした失敗談(?)の他にも

「伸びてきてしまった」
「枯れてしまった」

という私にとって心当たりのある言葉を
よくお聞きします。

今回は、最低限の知識があれば知っていれば失敗が少なくなるよ!

という事を初めて多肉植物をお迎えしていただいた
あなたにコッソリお伝えできたら、と思います。

失敗は悪いことではないので、
「今度こそ上手に育てたい」
という方も是非ご覧くださいね^^

多肉植物が喜ぶ環境とは?

基本の管理場所

多肉植物が健康に育つためには
屋外で育てる
というのが基本です。
(冬期の雪国など例外除く)
これが結論と言ってもいいくらい
育てるのが初めてであったり、
失敗経験のある方には
是非覚えていていただきたいです。

園芸店やホームセンターなどでは
屋内で販売されている事が多いので
そもそも間違った知識のまま
リビングや玄関などに飾ろうと
思ってしまうんですよね。

その管理こそが失敗してしまう
大きな原因になっていると
私は思っています。

それでは多肉植物をなぜ屋外で管理しないと
失敗してしまうのか
その理由について3つのお話をしたいと思います✩

多肉植物に大切な3つの要素は日光・風・水

これだけ聞くと

「私の家、日当たり良いから窓辺に置こう」

と考える方も多いと思います。

ですが、窓際の明るい場所も
実は多くの多肉植物にとっては
じゅうぶん日光が足りているとは言えないのです。

少し難しいお話になりますが、
明るさを数値で表してみたいと思います。

季節などにもよるので、おおよそですが
日当たりの良い窓際で3、000ルクスほど
この3、000ルクスというのは間延びし始める
目安にもなっています。

1日に必要な光量は3〜4時間とされており
それも20、000ルクス前後が好ましいと
私は考えているので

屋内で育てるのは難しいと思っています。
(屋内で育成ライトを利用する、という若干玄人向けの
育成方法はあります)

風に関しては土の乾燥を早め
蒸れにくくする、という働きもありますが
徒長を防ぐという働きもしてくれます。

室内でお水やりをして風通しの良くない場所に置いてあったり、
底に穴のない容器に植えられていたり、
受け皿にお水が溜まったままにしておくと
いつまで経っても土がジメジメしていて
根が窒息して根腐れを起こしてしまったり、
菌が繁殖しカビの原因にもなります。

土が中まで完全に乾くまでの目安は2、3日が理想といわれています。

どうしても家の中に飾りたいという方は
朝、屋外(屋根付きのベランダや軒下がオススメ)で管理して、夜だけ室内に飾る
という方法が良いのではないでしょうか。

日当たりがあまり良くないベランダと
日当たりの良い窓辺

どちらに置くかと言われても
私は屋外を推奨しています。

しかし買ってきたばかりの苗をいきなり
直射日光に当ててしまうと葉焼けしてしまう
事があるのでお日様には徐々に慣らしましょう✩

お水やりの頻度と多肉植物の土はどうしたらいい?

先ほど
土は2、3日で中まで完全に乾くのが理想
というようなお話をしましたが、
例え根の張り具合が同じで、同じ土で育てていても
それぞれのお家によって環境が違うので

1日半で乾くお家もあれば
4日以上経っても中の土が湿っている

ということもあります。

なので一概に何日に一回あげてください
というのは実はとっても難しいんです。

自分の家は鉢底からお水がジャーっと出るくらいたっぷりお水をあげてから
何日で中まで完全に乾くのか
というのを把握することがとても大切です。

もし3日以内に完全に乾くようであれば
お家の環境に合った土を使っているといえます。

そのような場合には完全に乾いてから
3日ほど空けて、またたっぷりとあげる
その繰り返しでokです。

お水やりをする時間帯は
真夏や暑くなる日であれば夕方涼しくなってから
冬は朝、日が出てからが蒸れや凍結の心配が少ないので良いと思います。

もしなかなか土が乾かない方は
土や根を見直す、確認する必要があります。

まずは鉢から苗を抜いてみて根が正常に機能しているのかを
確認します。
引っ張ってみてポロポロ取れる根は機能していないため
ポロポロと取れる根を取ってから
多肉植物専用の土に植え替えましょう。

苗に対して鉢が大きすぎる(土が多い)のも
土の乾きが遅くなる原因になるので
この写真のように苗よりも一回り大きいくらいの
鉢が好ましいでしょう⸜( ॑꒳ ॑ )⸝⋆*

その際は必ず鉢の底に穴が

空いたものをえらんでね♪

日当たりの悪い家で多肉植物を育てるのは不可能?

さて、今まで多肉植物は基本的に外で育ててねー!
ということをお話してきましたが

ベランダのないマンションなど
日当たりも悪いし
外に置くようなところがない!
という方も居られると思います。

そんな方にもオススメできるのが
軟葉のハオルシア。
そしてグリーンネックレス。

これらは他の多肉植物に比べて必要な光量が少なく
日当たりで不安な方にもオススメの多肉植物です。

写真はハオルシア属

ぜひこちらチャレンジしてみてくださいね。
室内管理が可能とはいえ
風通しよく管理するのが基本になるので
こまめに窓を開けるなど工夫してみてください。

多肉植物には相性がある

「これは(育てるのが)簡単だよ」
「初心者向けだよ」


そんな風に言われて買ってはみたものの
枯らしてしまった

「私って(簡単なハズ)サボテンも枯らすんだよね」

なんて言葉をみなさんも一度は耳にした事があるのでは
ないでしょうか?

私も枯らす女でした。
そして今なら分かります。

多肉植物には相性がある!!と。

「これは夏に弱いんだよねー」
「これは育てるの難しいよー」

と言われても何故か問題なく3年以上育っていたり
その逆もまたしかり。

その人の水やりのくせや、
その家の環境(風通し、気温などなど)によって
その辺りも変わってくるので、
面白いなー、と思っています。

色々育ててきちんと多肉を観察していると
「あぁ、こういう葉の感じ苦手だなー」
「またこの品種ダメになっちゃったな」

など気付きがあるはずです。
諦めずに育て方を変えて再チャレンジするもよし、
調子の良いものを葉挿しなどで増やして
完全に我が家に適応するものばかりにするもよし、

ぜひ皆さんも楽しみながら多肉植物を
愛でていただけると幸いです。





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